腎臓の機能が低下すると口臭がきつくなる??
腎臓がドコにあって、どんな働きをしているかご存知でしょうか?そして腎臓の機能低下が口臭の原因になるということも、ご存知ですか?腎臓が持つ口臭との意外な原因について、ご紹介していきます。
腎臓とは?
こぶし大位のサイズでそら豆のような形をした臓器です。横隔膜の下、脇腹と背骨の間に1つずつで1対で存在しています。場所としては、腰がこった時などにトントンと叩く辺りです。身体の老廃物を尿として排出する働きを持ち、腎不全などになると人工透析を行わなければ命に関わるとても重要な臓器です。
腎臓と口臭の関係とは?
腎臓には、体内で生成された老廃物を尿として体外に排出する働きがあります。しかしその働きが低下してしまうと体外に排出できなくなり体内に留まってしまうことに。老廃物は血液に乗って腎臓に届きまが、その血液が腎臓で濾過(ろか)されずにまた体内をめぐることで肺などに老廃物が届いてしまうのです。アンモニアなどの老廃物が呼気に混ざった結果、口臭の悪化を招いてしまう、という訳です。
腎臓の機能
1.老廃物を体外へ排出する
血液を濾過(ろか)するフィルターのような役割を持ち、老廃物や血液中の塩分を尿として体外へ排出させます。この時、体に必要なものは再度吸収して体内に留める働きもします。
2.血圧の調整
塩分と水分の排出量をコントロールすることで血圧の調整も行います。血圧が高ければ塩分と水分の排出量を増やし、逆に血圧が低ければ排出量を減らします。また血圧を維持するホルモンも分泌し、血圧が低い場合には上昇させます。
腎臓の働きが低下することは血圧が高くなる原因となりますが、高血圧症は腎臓に負担をかける為、腎臓の働きを悪化させることにもつながるのです。
3.血液の生成を管理する
血液(赤血球)は、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン)の刺激を受けた骨髄の中にある細胞によってつくられます。腎臓の働きが悪くなると、このホルモン(エリスロポエチンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず貧血になることがあります。
4.体液量やイオンバランスの調節
腎臓は体内の体液量やイオンバランスを調節したり、体に必要なミネラルを体内に取り込む役割も担っています。
腎臓が悪くなると体液量の調節がうまくいかないため、体のむくみにつながります。 また、イオンバランスがくずれると、疲れやめまいなど、体にさまざまな不調が現れることがあります。
5.骨質の強化
骨の発育には複数の臓器が関わっています。その中でも腎臓は、カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDをつくっています。
腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨が弱くなるなどの症状が出てきます。
腎臓の機能低下の原因
腎臓の機能を低下させる原因は、生活習慣が大きく関わっています。主なものは、次のとおりです。
塩分の過剰摂取
塩分を摂り過ぎると血圧があがる為、腎臓への負担が増加して処理がしきれなくなり更に負担が増す、という悪循環に陥り機能が低下します。
アルコールの過剰摂取
アルコールの摂取は利尿作用が働く為、腎臓により濾過の負担が増加して過度な処理が腎臓の機能を低下させます。
たんぱく質の箇条摂取
たんぱく質のうち使用されなかった分は窒素に変換され、余った窒素は更にアンモニアに変換されます。アンモニアは尿として腎臓から排出されますが、量が増えることで腎臓の負担が増し、機能低下に繋がるのです。
喫煙:喫煙は血管を収縮させて血圧の上昇を招きます。血圧が上昇すると腎臓への負担が増加し、機能の低下に繋がります。
運動不足、睡眠不足
身体を健全に保ちストレスを少なくすることも、腎臓の機能低下には大切。適度な運動と十分な睡眠でストレスを減らしましょう。運動に関しては、あまり激しくすると逆に血圧の上昇を招いて腎臓に負担をかけてしまうので、注意が必要です。
腎臓機能の回復方法
腎臓病には、急性腎不全と慢性腎不全の2種類があります。急性腎不全の場合には治療によって機能が回復する場合もありますが、慢性腎不全は気付かないうちに徐々に進行していくもので、ほとんど機能が回復する可能性がないと言われています。日頃のケアを心掛けましょう。