アナタは「歯周病」と聞くとどんなイメージを持っていますか?「年配の人がかかるもの」、「歯がグラグラになってしまう病気」といったところでしょうか。
実はある統計では日本人の成人は90%以上が歯周病であると言われています。歯周病は自覚症状が出にくい為、気付かないうちにアナタも歯周病になっているかもしれません。更に歯周病になると恐ろしくキツい口臭が発生してしまうのです。
今回は歯周病になってしまうメカニズムとその対策の為の歯磨き粉などをご紹介しますので、歯周病で口臭がキツくならないように是非参考にしてみてください。
歯周病で口臭が大変なことに
歯周病は舌苔(ぜったい:舌の汚れ)と並んで口臭の2大原因と言われています。歯周病が原因となって発生するニオイはかなりキツイのですが、歯周病自体が痛みを伴わない為に気付きにくいうえ、自分の口臭もなかなか気付けるものではないので、いつの間にか周囲に口臭で迷惑をかけている可能性も。
最近では”スメルハラスメント”という言葉も出てきている位、世間でのニオイに対する意識が高まっています。他人の匂いで気になるものの上位を調べてみると、多くの調査で「口臭」が気になる他人の匂いのトップに。歯周病を放置していると口臭がきつくなって、周囲からハラスメントだと言われてしまうかもしれませんよ。
歯周病が原因の口臭は”メチルメルカプタン(CH3SH)”という気体の産生によるもの。ニオイは腐ったタマネギに近いとされています。日本人の成人で、歯周病でも歯周病の予備軍でもない人は1割程度しかいないと言われているので、気を付けないとアナタも歯周病になってきつい口臭を発しているかもしれません。
歯周病になってしまう原因
普段からしっかりと歯垢(プラーク)の除去をしていれば、歯周病になる可能性は低減できるのですが、歯垢の除去が十分でないとプラークの中にいる細菌が毒素を作り出し、歯茎や歯槽骨(歯茎の下の歯を支える骨)に炎症を起こします。すると歯と歯ぐきの間に歯周ポケットという隙間ができるのです。
歯周病原菌という歯周病の原因となる菌は、嫌気性菌(けんきせいきん)といって酸素のない環境を好みます。歯周ポケットは酸素が少ない環境の為、歯周病菌が繁殖がさらに進行します。その結果、歯槽骨をさらに溶かしたりして歯がグラグラしたり歯肉が下がってきたり歯が抜け落ちたりするのです。
歯周病は放っておくと歯がなくなる
歯周病は、細菌が酸を出して歯を溶かす虫歯と異なり、歯と歯茎の間の”歯周ポケット”に細菌が入り込んで歯茎に炎症を引き起こしたり歯を支える骨(歯槽骨(しそうこつ))を溶かしてしまう病気です。虫歯と違って痛みを伴わないので、気付いたら進行してしまい、重症になると歯が自然と抜け落ちてしまいます。
歯周病にならない為に
歯垢の除去を徹底的にするのが肝心です。歯の表面だけでなく歯間にも歯垢は溜まりやすい為、歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)などを使ってケアするようにしましょう。
歯垢が唾液に含まれるカルシウムやリン酸と結合してできる歯石は、歯垢や細菌の住処となってしまうので、もし歯石が出来た場合には早急に歯医者さんに行って除去してもらいましょう。定期的に歯医者さんで検診をしてもらうことも、歯石の早期発見などに効果的です。
歯周病になってしまっていたらどうする?
まず歯医者さんに行って症状の進行状況を診てもらいましょう。手術が必要な場合もあります。初期段階では自分では気付けない可能性も高いので、定期的に歯医者さんに行って診てもらうことがオススメです。
歯周病対策に効果的な歯磨き粉
歯周病は細菌が歯茎や歯槽骨に炎症を起こす病気ですが、炎症を抑えることが出来れば歯周ポケットから歯周病が進行することを防げます。これからご紹介する歯磨き粉はそういった歯周病の予防に効果的な歯磨き粉です。
5種の薬用成分が歯茎に密着「ディープクリーン撰」
濃密なクリームタイプになっていて、歯ブラシにつけて磨いているそばから歯ぐきに成分がしみ込んで行く感じがします。より詳しく知りたい方は「歯槽膿漏予防!ディープクリーン撰濃密クリームハミガキの成分や効果とは?」をご覧ください。
なたまめと柿渋が歯周病に効果を発揮「なたまめ柿渋歯磨き」
カナバニン、コンカナバリンAといった歯周病に効果的なオリジナル成分を持ち、鞘の大きさが60センチ程にもなる”なた豆”と、柿タンニンが口臭予防効果を持つ”柿渋”を材料に使用しています。詳しくは「なたまめと柿渋でWの口臭対策!薬用なたまめ柿渋歯磨きの成分や効果」をご覧ください。
歯周病のケアにはデンタルフロスも効果的
歯と歯の間の汚れは歯ブラシで磨くだけでは除去することが難しく、どうしても歯垢が溜まりがち。歯間に歯垢が溜まったままになってしまうと細菌が繁殖し、歯肉に炎症を起こしてブヨブヨになり出血しやすくなります。
デンタルフロスを使って歯間の歯垢を除去するようにすると、最初のうちは歯茎から出血してしまっていても次第に炎症が収まって引き締まっていき、出血もしないようになります。(※デンタルフロスの写真はイメージです。)