仁丹(じんたん)ってどんなもの?
16種類の生薬を配合し小さな粒状にして銀箔でコーティングしたもので、正露丸のような独特な香りと味は、阿仙薬というエキスなど生薬のブレンドによります。主に明治、大正、昭和初期に懐中薬として重宝されたため、年配の方にはなじみが深く若い世代にはなじみが薄いかもしれません。ほんのり甘酸っぱい梅仁丹もありましたが販売終了となりました。
仁丹の誕生秘話
森下仁丹が誕生したのは明治38年。当時は日露戦争中、風邪や食あたりで亡くなる人が多かった時代。創業者の森下博氏は、万病に効き飲みやすく携帯、保存できる薬を作れないかと考え開発。台湾に出征していたときに現地で見た丸薬をヒントに、和漢の生薬を原料に誕生しました。そころの仁丹はベンガラの赤くコーティングされた丸薬でしたが、1929年以降から銀箔でコーティングした仁丹へと改良されてました。
仁丹マーク
大礼服マークがトレードマークになってる森下仁丹。「仁丹は薬の外交官」と世界中の人々を健康のために役立ちたいとの想いがこめられています。仁丹のネーミングは、中国への輸出を念頭に、儒教の中心で最高の徳で、中国で文字の王とされる「仁」と、台湾でヒントを得た丸薬に使われていた「丹」の文字を組み合わせ、漢学者の藤沢南岳や朝日新聞論説委員だった西村天囚にアドバイスをもらい「じんたん」と命名した。
仁丹は噛む?舐める?正しい服用方法
基本的には仁丹は口に含んで服用します。大人(15歳以上)1回10粒、1日10回まで適時服用します。ついつい噛みたくなりますが、時間をかけてゆっくりと口内で溶かしましょう。
仁丹の効能、効果
口臭効果の他に、気分がすぐれない時、二日酔い、嘔吐、めまい、乗り物酔い、暑気あたりなどの場合にも効果があるとされています。
仁丹の成分
仁丹の有効成分は、阿仙薬、甘草末、カンゾウ粗エキス末、桂皮、丁字、益智、縮砂、木香、生姜、Lメントール、ペパーミント油、ほか、が入っており、胃腸薬に入っている成分も含まれています。銀色は銀箔でコーティングしているためで、銀の殺菌効果で保存性を高める目的があるそうです。
天草(かんぞう) |
緊張を緩和させる作用があり、鎮痛、解毒の効果があります |
阿仙薬(あせんやく) | 止血の効果があり、下痢、口腔清潔剤にも用いられる |
桂皮(けいひ) | 停滞してるものを動かし発散させる作用があり、食欲不振、神経性胃炎、慢性胃炎、胃下垂、動悸、つわり、生理痛に効果あります |
茴香(ういきょう) |
痛み止に効能があり、胃痛、嘔吐、腰痛に用いられます |
生姜(しょうきょう) | 発汗、鎮吐などの効能があり、嘔吐、食欲不振などに用いられます |
丁字(ちょうじ) | クローブとも呼ばれ香辛料にも使われます。殺菌防腐の作用があり、歯痛の鎮痛剤にも使われる |
甘茶(あまちゃ) | 抗アレルギー作用、歯周病に効果があります |
縮砂(しゃくしゃ) | 整腸役として用いられ消化機能が低下してる場合に効果あります |
益智(やくち) | 胃腸の調子を整える効果があります |
木香(もっこう) | 整腸作用があります |
仁丹はどこで買える?
仁丹は薬局・ドラッグストアのほか、駅売店、スーパー、ディスカウントストアなどの小売店、公式サイトやAmazonなどの通販サイトでも購入できます。医薬部外品として販売されています。
仁丹瓶入 | 内容量3,250粒 1,620円(税込) |
仁丹メタルケース | 内容量720粒 1,188円(税込) |
仁丹バラエティケース | 内容量430粒(5個セット) 1,890円(税込) |
仁丹つめかえ | 内容量8,100粒(180粒・45袋) 3,780円(税込) |
仁丹の味やにおいは?使用感レビュー
1回10粒程度、1日に100粒までを目安とし、生薬が配合されているため食べ過ぎるのは注意しましょう。しばらく口に含んで舐めていると銀箔がはがれ生薬味が口中に広がってきます。若い方の中には独特な味が苦手だと感じる方もいるかもしれません。近くの人も気づくほど仁丹の香りがして口臭効果は良いです。外出先などでも仁丹を携帯しておいて食後や気分がすぐれない時に使うとリフレッシュもできそうです。